十五夜お月さま
9月15日は中秋の名月、ニセコでは全国的にも珍しく美しい月が見えました
中秋の名月、十五夜のお月様は、ニセコでは美しく輝いていました。レポートでは、全国的に曇ったり、雨だったりでなかなかお月見は楽しめないということでしたが、全国でも北海道道南、道央、そして東北の北部だけがクリアで月が望めたようです。
十五夜とはいえ、月の満ち欠けの周期によって、十五夜にぴったりと満月になるというわけではありません。昨夜の月は限りなく満月に近かったですが、厳密にいうと17日が本当の満月だそうです。
十五夜と言えば、まあるい月とうさぎ。この十五夜とうさぎの関係は、仏教の逸話が関係したいたりします。
昔、キツネとサルとウサギが一緒に暮らしているところへおなかをすかせて今にも死にそうなおじいさんが、食べ物を恵んでくれと言いました。キツネとサルは食べ物を捕ってくるのですが、ウサギは何も捕まえられませんでした。何度も捕りに行くのですが、どうしても捕ってこれなかったのです。ウサギは結局おじいさんのために、近くの火に飛び込み、自らの命を捧げるのです。おじいさんは悲しみ、そのウサギの清らかな魂を誰もが見れるよう、月の中に映すのです。おじいさんは帝釈天という神様だった、というお話です。
うさぎが餅をついているのは、お米の収穫を感謝するためでもあるそうですが、いずれにしても遠い昔、平安時代にはもうすでに月見を楽しみ、同じように空を見上げて想いを馳せたりしていたことを思うと、変わっていくことと変わらないものという中で時の経過をもしみじみ感じることができます。
完璧なフルムーンではなかったにせよ、昨日の月は美しく、空を見上げてしばし眺めていた方も多かったのではないでしょうか。羊蹄山とのツーショットはまさにニセコ月見。池の水面に反射する月光と、羊蹄山のシルエット。鏡に映ているような、静かで平和な時間を切り取った写真をおたのしみください。