ハーブ蒸留&香油ワークショップ
自分に合った香りでハーブ蒸留水と香油を作ってみませんか
ハーブ蒸留&香油体験ってどんなもの?
蒸留とは、混合物を一度蒸発させ、出てきた蒸気を冷却させ、液化して集めることを言います。簡単に言えば、熱して気化させ→その気体を冷やす→もう一度液体にすること。そうすることによって不純物が取り除かれ、純粋な液体が得られるのです。この「蒸留体験」は、実際に敷地内で採ってきたハーブを、熱にかけて蒸発させ、冷却して液体にすることで、ハーブ自体のピュアな液体を抽出して虫よけスプレーやヘアケア、洗濯洗剤などに使用することができるハーブの蒸留水になります。
香油とは簡単に言えば、名前の通り、「香りのするオイル」。全身につけたり髪の毛などにつけたりと用途は様々です。ベースのオイルを選び、香付けの精油を混ぜて作ります。
今回ニセコにあるセゾンクラブさんで、この蒸留&香油ワークショップを体験させていただきました。(私たち、初めての体験です)
必要な知識は?
必要な知識は特にありません。スタッフの方が丁寧に教えてくれます。それぞれのハーブの特徴、効能などが書かれたシートも用意されているので、それを読みながら進めます。
蒸留水の使用目的は?
虫が嫌うにおいを衣類や肌につけて予防する虫よけ効果や、コリや張りのある部分の血液やリンパの循環を良くしたり、痛みを緩和したり、殺菌、消臭、防虫作用のあるハーブを使い、無水エタノールと混ぜてスプレーに、重曹に混ぜれば浴室やシンクの洗剤代わりになります。また、日焼けのケアなどで使ったり、髪の毛先などにつけてクシ通りを良くしたり、と使用目的は様々です。
香油の使用目的は?
オイルなので、髪の毛につけてヘアオイルとして、またマッサージや保湿効果のために、ボディオイルとして、マッサージオイルとして全身に使用できます。
そもそも香油とは、エジプシャンオイルとも呼ばれ、宗教上、アルコールを使えない国々で使用されている香付きのオイルという意味です。原料は製油などの天然香料に、植物油(キャリアオイルといいます)を混ぜて作るので、市販されている香水などと違い、ゆっくりと柔らかく香るのが特徴です。
効能から?香りから?
今回の、「蒸留&香油」同時体験では、蒸留は抽出するまでに時間が20分ほどかかるので、その間に香油を作ります。蒸留の際、敷地内から実際にとって来た生のハーブを用います。お天気が良ければ実際にハーブを摘むところから始められるそうですが、この日はあいにくの雨続き。何種類かのハーブがすでに摘まれて用意されていました。(レモンバーム、オーデコロンミント、レモンミント、パイナップルミント、タイム、ワイルドベリー)見た目は同じように見えても、実際に匂いをかでみると、全然違うのがわかります。同じミントでもこんなに種類があるんですね。
この中から2種類を選んで茶こしに入れて蒸留します。蒸留器は手作りのもので、まるで理科の実験のようです。ハーブをシリコン状のもので試験管と一緒にセットし、水を貯めたビーカーにはめ入れ、下から熱をかけます。試験管の周りには氷を入れ、冷却させます。そうすることによってハーブが蒸され、蒸気となったものがまた液体に戻ります。ぶくぶくとビーカーの水が沸騰して、蒸留しているのがよくわかります。液体化された蒸留水が管を通って流れ落ちてきます。
その間に香油を作ります。まったく別のものとして作るので、蒸留水は虫除け用に選んだとすれば、オイルは香りで選んでもいいかと思います。
実際、生のハーブのにおいをかいでもなかなか決められず、個人的には効能で選ぶのがいいかなと思いました。精油も2種類選ぶのですが、選ぶのがとてもむつかしいです。(優柔不断というのもありますが)というのも、精油なので香りが強く、何度も違う精油を試していると、だんだん香り自体がわからなくなってくるからです。(そんなときは自分の手や衣類を匂ってみると、嗅覚が元に戻り、かぎ分けやすくなるそうですよ!by スタッフさん)
今回私たちは迷いに迷って
蒸留水として
S:ローズマリーとレモンバーム
Y:レモンミントとタイム
オイルとして
S:ティートゥリーとジャスミン
Y:ベルガモットとジャスミン
を選びました。
香油は、あらかじめ用意されているベースのオイル(キャリアオイル)を選びます。低刺激なので敏感肌やお子様にもおすすめのオリーブオイル、肌なじみがよく酸化しにくいマカデミアナッツオイル、インドのアーユルヴェーダでも使用されているセサミオイル、さらりとした手触りで皮脂のように自然な保湿のホホバオイル、また低刺激でビタミンEが豊富なスイートアーモンドオイル、と5種類のベースオイルに、好みの精油(2種類)を1~2滴たらします。(1~2滴でも十分香りがつくんですよ)
体験を終えて
出来上がった香油・蒸留水は、世界で一つだけのもの。同じ成分でも自分で選び、混ぜ、作ったものだとまた少し特別な気持ちになれます。出来上がったものもうれしいですが、実際に生のハーブの形、色、においを体験できること、また、精油も、あまり聞きなじみのないものの効能や香り、またそれぞれの相性などを知ることができ、とても勉強になりました。ハーブは、名前こそ聞いたことがあれど、実際に食に用いたり、飲み物として取り入れたり、今回のようにオイルやスプレーとして使用したりと、いろんな用途があることに驚きました。自然のものなので、安心して使用でき、また体に合わせたハーブを選ぶ楽しさも経験できました。
今回お世話になりましたセゾンクラブさんでは、この体験のほかにもたくさんのワークショップを開催しています。きっと、体験してみたいワークショップが見つかると思いますので、ぜひ、覗いてみてください。
セゾンクラブ
北海道虻田郡ニセコ町字曽我355−2
0136-44-3380