緑あふれる夏の農作物
倶知安町の特産物、じゃがいも畑には花が見ごろを迎え、様々な農作物が元気良く茂り始めています
倶知安町の特産物、じゃがいもは、広大な農地でたくさん育てられています。じゃがいもが収穫されるのは秋ごろですが、7月はじゃがいもの花が見ごろとなっています。
なかなかどんな農産物が倶知安ニセコエリアで育てられているかわからないことも多いですが、農家さんにお願いして、今現在どんな農作物が育っているかお話を聞いてきました。お協力をいただいた倶知安町の本郷農園さん、ありがとうございます。
この時期、伸びた茎葉の先に小さな花が固まって咲いているのを見かけると思います。遠くから見るとぽつぽつと塊の花のように見えますが、近寄ってみると小さな花がいくつも咲いているのがわかります。これがじゃがいもの花です。
場所によって、色が白かったり薄紫だったり。この色の違いは品種の違いによるものです。この農園では、白がキタカムイ、薄紫が男爵だそうです。
じゃがいもは早いものだとお盆すぎから徐々に収穫が始まります。これだけ広大な敷地に作付けしているので、最初に植えたものと最後に植えたもので収穫時期も異なります。約1か月ほど収穫作業は続くようです。
この日はどんと後ろに羊蹄山が見えるはずだったのですがあいにく雲がかかってしまいました。広大なジャガイモ畑に咲く花と雪のない羊蹄山のショットはまるで絵葉書のようで、羊蹄山麓の夏の良く知られたワンシーンとなっています。また、農家さんによると、毎年同じ位置に同じ作物を育てるわけではなく、毎年作物をローテーションするそうです。ベストなロケーションはその年だけということもあるそうですよ。
7月、他にはどんな作物が育っているのでしょうか。
本郷農園さんでは、ジャガイモのほかに、小豆、ビート、とうもろこしなどを育てています。とうもろこしはまだ膝丈ほどでした。来月にもなるとぐんと背丈が伸び、子供の背丈ほどには成長します。お盆ごろから機械で収穫するそうです。
地に這うように葉がわさっと生えているのはビート畑。もう少しすると、畑の道筋が見えなくなるほどに葉が茂ります。ビートはまろやかな甘さが特徴の甜菜糖になります。大型の葉なので、光合成も盛んで、根っこの部分が大きく成長し、その分糖もたくさん蓄積されます。
農園沿いを走っていると、ひときわ色の白く黄色い絨毯のような小麦畑の穂を見かけます。ざわざわと風に揺れているその黄金色を見ていると、思わず寝ころびたくなるような感覚に陥るほど、素晴らしい穂の実りです。
倶知安町、ニセコエリアではじゃがいもをはじめ、このようにたくさんの農作物が広大な敷地で育てられています。
1年を通して美味しいお野菜やフルーツが食べられるのも、こうした農家さんの愛情込めたお仕事のおかげ。言葉が通じる人間とのコミュニケーションとは全く違い、自然と対話しながらのお仕事は想像以上に大変なことも多い中、同時に期待に応えてくれるかのような成長と素晴らしい景色に癒されるお仕事なのだと思います。豊かな大地の恵みに感謝して、食卓ではそんなことを思い出しながらいただきたいものです。