ルベシベ川には何がいるかな?

ニセコ町開催の、水生昆虫観察会に参加してきました!

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今回参加した小学生とニセコ町スタッフ、そして講師なんと定員を超える応募数だったとか。


ニセコ町の委託事業のひとつである水生昆虫観察会に参加してきました。ニセコ町と言えば、つい先日、今年で8年連続、国土交通省の2016年水質調査で、尻別川が水質1位になったことが記憶に新しいですが、「水質が最も良好な河川」として1位に選ばれた背景には、町民による環境美化活動や行政のインフラ整備が水質を守る大きな役割となっています。そういった地域の多様な活動もニセコ近隣の河川の水質に影響しているのではないでしょうか。このルベシベ川も、数ある尻別川の支流のひとつです。

今回、地元の小学生20名(定員)と、北海道教育大学から講師を招いて、町内のルベシベ川にはどんな生物がすんでいるのか調べてみるイベントが行われました。網を使って水生昆虫や魚を捕まえ、採取した生き物を町民センターに持ち帰り、観察、スケッチを行います。このイベントを始めた当初は参加人数はたった一人だったそうですが、今年は20名という定員を超える応募があったそうです。

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川底にある石をひっくり返してどんな生物がいるかを見る小学生

週末の気温は30度程までに上り、滅多に30度を超えないニセコ町としても絶好の川日和となりました。子供たちは川に入るや、水遊びをしたり、魚を追いかけたり、石をひっくり返して水中昆虫を見つけたりと楽しんでいました。講師の斎藤先生は、石に隠れている昆虫や魚を採取するときは、「網を動かすのではなく、網を固定して、石を動かすんだよ」と教えてくれました。子供たちの中には、うまく魚を捕まえては嬉しそうにバケツを覗き込んでいました。また、見たこともない何かの幼虫も、じっと観察している姿が印象的でした。2時間ほどの川での採取も一息ついて、青空の下でお昼ご飯。町が飲み物とおかずを用意してくれました。じっとりと、汗が滴る午前中でした。

午後からは、採取した生物を持ち帰り、ニセコ町民センターにて観察をします。学校で使うものよりも立派な顕微鏡を使用して見るマクロの世界は、子供たちにとっても新鮮だったようです。肉眼ではとても小さな石の上にくっついていた虫の、小刻みに心臓が動いていたりする姿にびっくりしている子供もいました。

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まずは、3班に分かれ、採取した生き物の仕分けから始める。同じ生き物ずつ、分けていきます。

カゲロウやトビケラの仲間の幼虫が数多く採取されました。一見、芋虫のような、ムカデのような、コオロギのような見た目の虫たちの中に、ミノムシのように、小さな石の粒で体を覆う、不思議な虫もいました。(これはジョウザンエグリトビケラというトビケラの仲間だそう)見た目は石のようなので虫だと気づきませんが、じっくりと観察すると動いているのが見えます。ひと際大きなムカデのような虫は、ヘビトンボというトンボ科の幼虫だそう。子供たちの熱心な顔つきをほほえましく見ることができた日でした。

講師の斎藤先生は、同じ川でも、上流と下流ではそこに暮らす生き物も違い、流れのはやい場所と静かな場所でも違う、ということを教えてくれました。また、魚は、とても繊細で、私たちにとっての1度~2度の温度差は彼らにとっては急激な温度差になり、弱ってしまうので、むやみに手で触らないという注意もありました。(魚は採取の際はバケツに入れ、町民センターには持ち帰らずに放流しました)

ヤゴ、カゲロウ、ゲラなど川の生き物とは全く違う生き物が、流れのない池や田んぼにはいるといいます。生物が命をつないでいくために選ぶ場所は、それぞれの生態によって異なります。日常、見られない世界を見せてくれたことによって、子供達の世界もまた広がりを見せました。自然界で生きる虫たちの姿に変化する前には生活する場所も姿も違うことを学べたようです。

今、小学生のこの子供たちが、大人になって今と変わらない美しい川を見て、子供のころと変わらない想いを思い出してもらえることが、一番の宝だと思います。

次回8月6日に予定しているのは今回と少し内容が違います。午前中で終了となり、水質検査実験も織り込まれます。小学校4年生以上が対象。夏休みの自由研究にもいいですね。

ニセコ町の水生昆虫観察会公式情報はこちら。