あんな貝!こんな貝!ユニークな貝の博物館
蘭越町にある貝の館って聞いたことありますか。その名の通り貝だけに特化した外観も貝というユニークな博物館です
2枚貝の形をイメージして作られた外観が目を引く、蘭越町にある貝の館。貝の館に入ってすぐに目に入るのは、約5億年前のオウムガイの先祖、チョッカクガイの模型。まるでダイオウイカのような、こんな貝が大昔には海を泳いでいたなんて・・・!
この貝の館には、常時、1500種、約5000点の貝類の標本が展示され、特別企画展としてクリオネが展示されています。実はこの、海の天使とも言われる「クリオネ」ですが、巻貝の一種なんだそうです。生まれてすぐに貝殻を脱ぎ捨てるのだそう。海の中だけでなく、かたつむりも貝の一種。北海道にしかいない固有種や、砂漠にすむかたつむりなど、ありとあらゆる「貝」が展示されているのです。時代をさかのぼること4億年前。アンモナイトもまた最も古い貝の一種であり、この貝の館にも多く展示されています。北海道はアンモナイトの産地としても有名で、約1億年前のアンモナイトの化石が良く見つかる場所なんだそうです。貝の館では、夏よく化石発掘体験が行われ、町内の子供たちだけでなく、遠くは本州からもお客さんがいらっしゃるそうです。
館内にはぎっしりとあらゆる貝の標本で埋め尽くされ、奥へ進むと北の海に生息する貝の紹介、また壁一面ホタテ貝に描かれたメッセージの展示、また3Dシアターも常設されています。
現在特別企画展としてクリオネが特別展示されています。先日、ニュースにもなっていましたが、北海道立オホーツク流氷科学センターとこの貝の館が100年ぶりに新種のクリオネを発見しました。和名は、その形がダルマに似ていることからダルマハダカカメガイと名付けられ、オホーツク海で見つかったことから、クリオネ オホーテンシスと英名が名付けられました。現在このダルマハダカガイも展示されています。ちょっとぽっちゃりなダルマハダカガイをハダカカメガイと見比べてみるのもおもしろいです。
館内には、大きなオウムガイや夜光貝などを実際に触れて写真を撮ったりすることもでき、貝と一言で言ってもその形や色、そして住む場所にもこれほどの種類と違いがあるのかと驚くほどです。昔、貝貨として利用されるほど、宝石として珍重されてきた貝。そのフォルムの美しさは自然界が作り出す芸術品と言えます。様々な発見がある貝の館。珍しい貴重な貝もあるので、普段あまり気に留めない貝の世界をじっくりと覗いてみてください。
蘭越町貝の館
048-1341 北海道磯谷郡蘭越町港町1401番地
0136-56-2102
開館時間:9AM~5PM
休館日:月曜日・祝祭日の翌日(7月8月は無休)
入館料:大人350円、中高校生250円、小学生150円