雪を知らせる小さな妖精

北海道の冬を告げる小さな白い綿毛を付けた虫をご存知ですか

10月に入ると、急激に冷え込みが増すのが北海道の秋です。このころになると、木々が急に色付きはじめ、日ごとに紅葉が増してきます。ニセコ町はハロウィンイベントが開催され、大きなオレンジ色のカボチャが町を彩るころ、ふわりふわりと飛び始めるのが雪虫です。

特に北の国では馴染みの深いまさに「雪を告げる妖精」として知られています。晩秋、そろそろ山に雪が積もるかな?と思う頃に飛び始め、冬支度をしなければいけないことを知らせてくれます。

たくさん飛んでいると本当に粉雪のように見えます。小さな虫(アブラムシの一種なんだそう)で、手に取って見てみると綿のようなふわふわが体の後部についていますが、これは繊維状のロウ質の物質なのだそう。なので、人間の体温だけでなく、別の場所に付着すると生涯が終わる儚い虫です。冬の訪れを知らせ、粉雪のように儚く散ってゆく命。

ニセコでも飛び始めた雪虫。さあ本格的な冬支度を始めるころです。