今年もニセコに春が訪れました
ニセコエリアのあちこちで春の彩りに出逢いました。瑞々しいグリーンシーズンの幕開けです。
4月下旬、大型連休が始まる頃には少し雪の残った沿道や山の斜面に黄緑色の可愛らしい蕗のとうがぽこぽこと芽を出し始めました。しばらくするとニョキニョキとつくしが群生で顔を出しているのを見かけるようになりました。
湿地帯や沢では水芭蕉の白い花弁が美しく何かをラッピングしているような姿で咲き出しました。同じ頃、山の斜面や森の中では、カタクリの花が、まだ木々の梢に葉が無いことから光が差し込み、優美なフォルムを一層際立たせて存在感を放っていました。
沿道の雪解けが進み、気温も少しずつ高くなり、日照時間も長く感じられる頃、可憐なエゾエンゴサクが、まるで紫陽花のような薄い紫や青のグラデーションの卵型の苞をいくつもぶら下げて、森の片隅に彩りを与えていました。
大型連休が終盤に差し掛かる頃、ニセコエリアでも徐々に桜が咲き始めました。雨風ですぐに散ってしまって葉桜の場所もありましたが、概ね5月の1週目までは満開を楽しむことができました。近隣の桜の名所では、晴れた日の青空と薄ピンクの並木がとても美しく映えていました。
雪解けが進み、水かさも増え、尻別川では春のラフティングが楽しめる頃となりました。木々は春紅葉で色づき、米どころ、蘭越町では5月の2週目頃から早くも今年の田植えが始まりました。日光が反射してキラキラとした水田に綺麗な列を作った小さな苗が植えられました。また、雪の溶けた農地には他の農作物の準備も進められています。
羊蹄山の雪も徐々に溶け始め、今ではまるで版画のように、山肌の稜線がくっきりとコントラストを出し始めています。
しばらくすると木々に新緑が芽生え、青々とした美しいグリーンシーズンが盛りを迎えます。桃色の絨毯のような圧巻の芝桜や、黄色いひまわりが元気に太陽に向かって咲き誇り、沿道にはカラフルなルピナスやオオハンゴウソウの外来種が顔を見せ始めます。農地のじゃがいもの花やそばの花が風に揺らぐ頃はもう、夏真っ盛り。
あっという間にまた羊蹄山のてっぺんに白い粉砂糖のような雪が降り、季節は巡ります。
はっきりと身近に季節の移り変わりを感じられるニセコエリアの大自然をこの夏も目や肌でたくさん満喫していきたいですね。