春のめぐみ、ニセコの山菜
春の山では、雪に変わって主役になるのが山菜です。
雪解けが進むと、待ちわびていたかのように土の中から顔を出す山菜たち。天ぷらや和え物にして食べると口いっぱいに春の風味が広がります。ニセコエリアではどんな種類が採れるのでしょうか。
フキノトウ
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一番乗りで顔を出し始めるのがフキノトウです。もっともポピュラーな山菜でもあり、フキの花芽のことです。大きくなり過ぎていたり、摘んでから時間が経つと、苦みやエグミが出てきてしまうので、花芽が見えるか見えないかぐらいの蕾で小ぶりなものを選ぶのがおススメです。周りのガクを手で取って、10分くらい水に浸してアク抜きをしてから調理してくださいね!
アイヌネギ(行者ニンニク)
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きれいな水が流れる場所を好むアイヌネギはニセコエリアでよく見かける山菜です。別名は行者ニンニク。アイヌ民族が薬草として食べていたことから、道民の間ではアイヌネギとして親しまれています。なんと言っても特徴的なのはニンニクやニラのような強い香りです。ビタミンB1の吸収を助け、疲労回復、滋養強壮、血行促進に効果があるアリシンという成分が豊富に含まれていて、香りから想像できる通り、栄養価が高い山菜です。新鮮なうちはお浸しに、また、醤油漬けにするとお酒との相性も抜群で、長期保存もできます。
ウド
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スーパーでは一年中売られているウドですが、それらは栽培されたものがほとんどです。山で自生している天然のウドは晩春が旬。北海道では6月初旬ごろまで採ることができます。変色防止とアク抜きのため、さっと茹でるか酢水に10分程浸しましょう。天ぷらや酢味噌和え、きんぴらなどで、爽やかな香りとシャキシャキの歯ごたえ、ほんのりとした苦味を楽しめる大人の味です。保存方法は、新聞紙で包んで冷蔵庫に入れるか、短冊切りにしてアク抜き後にラップに包めば冷凍保存も可能です。
タラの芽
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山菜の王様とも称され、人気の高いタラの芽。日当たりの良い場所を探すのがポイントです。タラノキにはトゲがあるので、素手では触らず革手袋を着用すると良いでしょう。枯れてしまうので即芽は採らない、枝を折らないなどのルールを守ることも大切です。定番の天ぷらはもちろん、ナムルやパスタにするなどレシピはたくさんあります。
カタクリ
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雪解け直後にそっと顔を出し、可憐な薄紫色の花を咲かせるカタクリ。ほんの2週間ほどで姿を消してしまうことから「春の妖精」とも呼ばれています。昔はジャガイモではなく、このカタクリの鱗茎に含まれるデンプンから片栗粉が作られていたのだそう。茹でて酢の物にすると色が鮮やになり、春の食卓を彩るのにぴったり。お味噌汁などの具材としても使えます。お腹が弱い方は食べ過ぎに注意を。
ヤチブキ
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サラサラと雪解け水が流れる小川の周りに一斉に咲くのがヤチブキです。ニセコ大橋の色は自然豊かな町の風景に合うようにと、ヤチブキと同じ黄色になったのだとか。東北や北海道エリアで見られる北国の山菜です。茹でてポン酢和えにしたり、ベーコンと一緒に炒めたり、ちょっぴりほろ苦い春の味を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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他にもあります!
千島笹(チシマザサ)の若竹「姫タケノコ」についてはこちらから。