雪国での車の運転のヒント
冬型交通事故を未然に防ぐため、雪国での車の運転に関するポイントをまとめてみました
北国の冬季は雪が降り始めるころと厳冬期では道路状況が大きく異なります。路面の変化も変わり、その時その時の状況判断ときちんとした運転技法、また意識の切り替えがとても大事になってきます。
北海道内での冬季の4つの主な事故要因は以下の通りです。
スリップ事故
冬季のの交通事故の大半を占めるのがこのスリップ事故です。圧雪された凍結道路や積雪路面でのスリップが原因となり、正面衝突、追突などの事故が多く発生します。
視界不良による事故
強風などによる地吹雪、激しい降雪などによってホワイトアウトになり、前の車が雪煙などで見えなくなったり、道路の標識などが見えずらくなり、反対車線を走ってしまったり、また路肩に乗り上げてしまったりなど、視界不良が原因となって事故が発生します。
雪山による事故
雪山とは、道路わきにできた雪の塊のことで、除雪車が道路わきに寄せる雪が壁のようにたかくなり、その陰から車や人が急に飛び出してくることが原因となって事故が発生します。
わだちによる事故
圧接路面に生じる「わだち」によって、ハンドルが取られたり、車のコントロールを失うことから反対車線に乗り入れてしまったりして事故が発生します。
大切なポイントは、まずゆとりをもって運転すること。運行時間に余裕がないと、焦ってスピードを出しすぎてしまったり、安全なルートを選べずに事故につながる可能性があります。何よりもまず、目的地までの道路状況や気象状況を必ず把握し、ゆとりをもって行動することが一番大事です。
次に気を付けたいのは、車間距離です。目安としては夏の倍はとりましょう。冬の事故で一番多いのが、スリップによる衝突事故です。前車の走行状況から危険を早くに察知することができ事故回避につながるのは、車間距離です。追突事故を避けるため、十分な距離を取ってください。
凍結道路でなかなかブレーキがきかずに滑ってしまうことを頭に入れ、早めのスピードダウンを心がけましょう。きちんと路面状況を確認し、周辺の交通状況の変化にすぐに対応できるよう、早め早めのスピードコントロールを心がけましょう。
このニセコエリアは、特に冬場はスキー観光客が多く、歩行者、車、トラック、バスなどが慌ただしく行き来してるリゾートエリアです。訪日観光客は信号を無視して急に飛び出してきたり、酔っぱらった人達が歩道を外れて歩いていることも良くあります。夜間は特に気を付けて運転してください。
吹雪や暴風雪時の事故防止ポイント
北海道では、暴風雪に伴う猛吹雪や吹き溜まりによって車が立ち往生する中で、排気ガスによる一酸化炭素中毒や寒さなどから死傷事故が発生しています。あまりの悪天候時には外出を控えることが大事ですが、もしも、外出しなければいけないときは、以下のことを心がけましょう。
1.事前に外出先の天候と道路状況を確認する
2.万が一の時のことを考え、防寒着、手袋、ショベル、除雪ブラシ、牽引ロープ、スノーヘルパーなどを車に積んでおきましょう。十分な燃料があることも重要です。
3.運転に危険を感じたら、無理に走行せず、最寄りのコンビニや道の駅などで天気の回復を待つことも重要です。
もしも車が動かなくなったら・・・
そんなこと、考えたくない、と思いますが、知っているのといないのとでは大きく違います。もし、吹雪などで車が動かなくなってしまったら、JAFなどのロードサービスを直ちに呼びましょう。また、緊急の場合は消防(119番)や警察(110番)に連絡しましょう。
ハザードの点灯、発煙筒などを活用し、後続車にきちんと知らせ、事故につながらないよう合図しましょう。
大雪で車のマフラーが雪に埋まってしまって排気ガスが逆流し、車内に入り込むことによって一酸化炭素中毒を起こす恐れがあります。必ずマフラーが雪に埋まらないように注意し、除雪をしましょう。
道路交通情報などの活用
電話
日本道路交通情報センターの電話サービス/全国共通ダイアル:050-3369-6666
北海道地方情報:050-3369-6601
北海道地方高速情報:50-3369-6760
携帯短縮ダイアル:#8011
インターネット
日本道路交通情報センター:
www.jartic.or.jp/ (全国の高速道路、一般道路の交通情報を5分おきに提供する総合サイト)
北の道ナビ:
http://northern-road.jp/navi/ (寒地土木研究所が運営する道路情報総合案内サイト)